愛する子供たち #44 ミノルタXD

ミノルタXD★
世界初のマルチ露出機構付カメラ。後のプログラムモードの先駆け。 絞り優先AE撮影とシャッター速度優先AE撮影、マニュアル撮影が一台のカメラで可能な世界で初めてのデュアルAE一眼レフ。多機能ながらも操作性もよい軽量・小型カメラです。 このカメラは、超自動露出方式と称して、シャッター優先時に絞り値が限界を超えると、自動的に絞り優先に切り替わる、簡易プログラム機能を備えています。各モードの切替に合わせて、ファインダー内の表示も変わります。コンパクトで使いやすく、お気に入りのカメラです。また、ライカR4のベースとなったカメラとしても知られています。

■ 標準レンズ: MD ROKKOR 50mm 1:1.4
■マウント:ミノルタSRマウント ミノルタMD バヨネットマウント 
■露出制御測光方式:開放露光TTL中央重点的平均測光方式
■露光制御:絞り優先AE、シャッター速度優先AE、マニュアル
シャッタースピード: オート:1〜1/1000秒、 マニュアル:X(1/100秒)・B,1〜1/1000秒
■視野率 94% 倍率0.87倍 
■電源 酸化銀電池 JIS-G13型(1.5V)二個 S-76 G-13  
■シャッター 電子制御式縦走りメタルフォーカルプレーンシャッター
■型式:電子制御式35㎜フォ−カルプレ−ンシャッタ−付き一眼レフAEカメラ
■フィルム:J135ロールフィルムパトロ−ネ入り
■画面サイズ:24㎜×36㎜
■ファインダー内表示:LED表示(シャッター速度又は絞り値)、設定絞り値、設定速度ダイヤル数値
■フォ−カシングスクリ−ン:中央部・スプリットマイクロプリズム式 周辺部・アキュ−トマット式
自動露出範囲:EV1〜EV18(ASA100・F1.4レンズの時)
■露出補正値:EV±2
■フイルム感度:設定ISO12〜3200
■受光素子:シリコンフォトセル(SPC)
■絞り:16〜22〜32
■ミラー:クイックリターン式ミラーPO値143、エアーダンパーによるショックアブソーバー付
■巻上げ角度:巻上角130° 予備角30°
■スプール:4つ爪フィルム逆巻き
■カウンター:自動復元順算式(多重撮影時は進まず)
■フィルム巻き上げ: 一作動レバ−巻き上げ式、巻き上げ角130° 予備角30° オ−トワインダ−D装着可
■フイルム巻き戻し:巻き戻しボタン、巻き戻しクランクによる方式 
R釦押し止め式(自動復元式) 折りたたみクランク巻戻し
■フィルムカウンタ:自動復元順算式 
■ミラ−:スライドアップ式クイックリタ−ンミラ−
■裏蓋:蝶番式裏蓋ワンタッチロック(交換可能)ロック解除は巻戻しノップ引上げ式
■バッテリ−チェック:シャッタ−ボタン押し下げ式
■  サイズ 136×86×51mm  
■質量(重さ) 560g  
■価格 78,000円
■発売年月:1977年10月

気に入っているところ・・・
◎Xシリーズ中、シャッター速度優先が使える唯一の機種。
◎シャッター速度優先モードにおいて、露出オーバー/アンダーの場合、自動的にシャッター速度が変化し、プログラムモード的に使える。
◎露出値、設定シャッター速度、絞り値の3つともファインダーで確認可能。
◎ Xシリーズ最後となる、金属ボディによる質感の高さ。
◎縦走りメタルフォーカルプレーンシャッターによる独特のシャッター音。
◎ XEに次ぐ、滑らかな巻上げフィーリング。
1990年頃、銀座のデパートの中古カメラフェアで入手。なんとなくしっとりとした感触と、貴婦人然としたフィーリングが特に気に入って、愛用している。シャッター音がいい。メカカメラ独特のいい音がする。







愛する子供たち #43 キャノネットジュニア

★キャノネットジュニア★
伝説の名機キャノネット(¥18,800)の廉価版として発売されたのがこのジュニアです。シャッタースピードも絞りもカメラ任せとした、簡易操作性、だれもが写真を楽しむことができる普及性能を基本に開発された。ピント合わせは近・中・遠の距離をマーク化したゾーンフォーカス式、露出はカメラが最適な露出量を自動的に導いてくれる完全自動のプログラム式EEであった。1963年4月発売、プログラムAE、目測ピントあわせ方式の普及機。マニュアル露出は不可。フィルム巻き上げは、従来からのスプロケット歯による巻き上げではなく、スプロケットレスによるスプール巻き上げ方式とした。その結果、カメラ幅はキヤノネットよりも10mm短縮され、重さも60g軽減化されていた。距離計連動ファインダーを目測式に直進ヘリコイドを前玉回転にレンズもf2,8にしてコストを出来るだけ抑えたのが特徴。大きな個性も持たない分地味な存在のカメラですがこのカメラに付けられているSE40mmf2,8レンズの描写力の高さには目を見張るものがある。

■型式:35mmレンズシャッター式ゾーンフォーカス・プログラムEEカメラ
■レンズ:SE40mm f2 、8 (3 群4 枚)F/2.8〜22
■シャッター:セイコーシャL (B 、1 /30 〜1 /250 )
■ファインダー:ブライトフレーム付き逆ガリレオ式ファインダー、
■画面サイズ:24×36mm
■焦点調節:前玉回転目測式
■倍率:0.55倍、
■測光連動範囲:EV7〜17、1/30秒・F2.8〜1/250秒・ F22(ISO 100)
■フィルム感度使用域:ISO 10〜200
■露光調節:セレン光電池式プログラムEE
■フィルム装填:給送:裏蓋開閉スプール差し込み式、上部レバー210度回転による1作動式フィルムカウンター裏蓋開放に連動して自動復帰する順算式 レバー巻き上げ 上部回転クランク式 ■寸法:130×79×36mm ■重量:640g ■発売年月:1963年(昭和38年)4月 ■定価:11,800円 1,500円(ケース)、200円(フ ード)
45年前の11800円は役人の初任給と同じくらい。

当機にはフィルムが入ってないのでシャッターが落ちない(入れると動く)
約20年ほど前に、佐賀県のカメラ屋の店頭に飾ってあったのを発見。以前から欲しかったので、即購入。中学時代憧れのキャノネットの“ジュニア”なので、さぞ親のDNAを受け継いでいるだろうと思って触ったら、あまり親の血を感じなかったのを覚えている。ジュニアなのに結構大きくて重い。




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愛する子供たち #42 リコーオートハーフ

★リコーオートハーフ★
オリンパスペンと双璧をなす歴史的カメラです。
カメラの小型軽量化と低価格化を一気に実現して大ヒット商品となったオリンパスペン,巻き上げまで自動化した独特のデザインを誇るリコーオートハーフ,この2つのシリーズは,ハーフサイズカメラの代表といえます。単にハーフサイズカメラというとき,この2つのシリーズを指していることが多い。  長い期間にわたってヒット商品となったため,これらの製品には数多くのバリエーションがある。また,中古カメラ市場で流通する量も多いので,安価に入手できるモデルが多いこともありがたい。小型軽量を意識したカメラであるが,大半のモデルが金属製のずっしりとしたボディであることも,セミクラシックカメラとしての大きな魅力になっている
「シャッターだけは押してください。」のうたい文句で発売された。固定焦点、自動露出、自動巻上げの簡単オートカメラです。
かつて,カメラは誰にでも使えるような機械ではなかった。カメラもフィルムも高価で,操作にはそれなりの専門的な知識と経験が必要だったからである。カメラを誰にでも使えるような機械にするには,1つは価格を安くすること,1つは誰が使っても失敗のないような自動化をすすめることであった。  そして,1962年に初代リコー「オートハーフ」が登場した。そのカメラは,セレン光電池による自動露出,ゼンマイによる自動巻き上げ,ピント調整不要の固定焦点(中心は2.5m)機構を採用して,まさにシャッターレリーズボタンを押すだけで誰にでも写真を写すことができる,というカメラになっていた。さらにカメラ本体の価格も抑えられており,ハーフサイズを採用したことで,1本のフィルムで2倍の枚数の写真を撮ることができて,カラーフィルムが高価だった時代には歓迎されたのである
35mmハーフサイズのカメラは歴史的にいくつかの製品があるが、戦後のカメラ普及時代に入ってハーフ判で成功したのは「オリンパスペン(1959)」です。ここで一般用ハーフサイズカメラが定着することになる。リコーは得意の自動化カメラの思想をさらに進め、画面サイズを小さくすることによってレンズの焦点距離が短くボディが薄くできることから、ハーフサイズで高度に自動化小型化したカメラを企画しました。フィルム巻上げはスプリング動力で自動とし、カメラの大きさはタバコのLMを目標にしました。この目標を達成するには、動力用ゼンマイ材料の発掘、超薄型シャッターの開発など在来に無い考え方を、素材やコンポーネントのメーカーに説得する多大の努力が行われました。デザインも在来のカメラとは異次元の外観で「ものすごく売れるか、全然売れないかのどちらか」と激論の末、発売に踏み切った。その結果、シリーズ合計、20年間に350万台以上の販売実績となった。

オートハーフSLを除く機種は、富岡光学製25mmF2.8のレンズが搭載され、精工舎が製作したレンズシャッターの速度は1/30と1/125の二速が自動的に切り替えられる。ゼンマイによるモータードライブなど、ハーフ版ならではの機構が搭載され、またセレン光電池を用いた自動露出機能を持つ。機種名につけられるSは「セルフタイマー装備」をあらわし、2のつく機種にはホットシューが備えられる。オートハーフSLとオートハーフゾーンフォーカスを除く機種は固定焦点によるパン・フォーカスとなり、自動巻き上げ、小型軽量と相まって簡便な操作を実現し、オリンパス・ペンと競い合って、それまで重厚なカメラを敬遠していたライトユーザーを開拓していった。
1962年11月に発売された。オートハーフの初代機。最もシンプルなデザインであり、 その後数え切れないほどのパネルデザインが展開したオートハーフシリーズにおける基本中の基本。 ファインダーの横にあるツメのようなのがシャッターボタンで、フロントにあるので正直手ブレしやすい。 従来のカメラ設計を覆す、大胆なモナカ構造の採用が特徴的。当初はたばこ箱サイズを目標に設計されたが、実際はたばこ箱よりも一回りほど大きい。レリーズボタンをボディ前面に配置するなど、前衛的な設計が行われた。また、ゼンマイ式モーターによるフィルムの自動巻き上げ機能、セレン光電池による自動露出機能を採用し、後の全自動コンパクトカメラの原型となった。ただし、大胆なモナカ構造は、カメラ後面全体を覆う必要があるため、完全暗室を達成せねばならないフィルム室に漏光という致命的な欠点を持つことになる。これをリコーはモルトを貼ることによって防いだ。 現在でも「リコーオートハーフ用裏蓋モルト貼り替えキット 」なるものが販売されているらしい(販売元:aki-sahii.com )。
当時のハーフサイズカメラといえば、オリンパスペン、キヤノンデミ、そしてリコーオートハーフである。このカメラは、開発者が自分の母親が使うためにと作ったもので、実際女性に大ウケして大ヒットとなった。絞りを選ぶこともできるが、オートにすれば1/125固定シャッターでカメラが勝手に絞りを決めてくれる。パンフォーカスなのでそれなりの描写力だが、何も考えずに写真が撮れるのである。 もちろん、このカメラの最大の特徴はぜんまい式のオートワインダーである。当時これは画期的であり、外観もやや縦長で斬新であった。デザインは銀色を基調とした初代がシンプルで美しい。底部の大きなノブでワインダーをチャージする。セレン受光で手巻き式、電池要らずの環境カメラである

■発売:1962年11月 
■画面サイズ:24×17mm
■レンズ:リコー 25mm F2.8 3群4枚構成(設計理研光学、製造富岡光学)
■フィルムシステム:35mmパトローネ入りフィルム(135)
■画面サイズ:24×17mm
■フォーカス:2.5mに固定焦点
■シャッター:セイコーシャ BS 11  1/125(AE時) 1/30(フラッシュ時)
■露出計:セレンメーター、針押さえ式AE 
■絞り:2.8〜22
■サイズ:巾 90mm 高さ71.5mm 奥行き 31mm
■質量:270g
■価格12,000円 (ケース付)

(注)フィルムが入ってないと動かない。
15年ほど前に出張先の岡山市の中古カメラショップで発見。飲みに行くのを我慢して購入。すぐホテルに戻り、触ってみると、ぜんぜん動かない。パチモノをつかまされたと後悔したが後の祭り。棚にほっておいていたが、ある日ふっと「フィルムが入ってないから動かないかも」と思い付いてダミーフィルムを入れたところちゃんと動いた。
岡山のカメラ屋に悪印象を持っていたが、反省。





愛する子供たち #41 ミノルタオートパック800

ミノルタオートパック800★
(1969年(昭和44年)7月発売 - 連動距離計とスプリングモーターによる巻き上げ機構を持つ高級型。プログラムAEシャッタースピードは通常時1/90秒単速、フラッシュ発光時は1/45秒。レンズは3群4枚ロッコール38mmF2.8。
フィルム自動送り機構、デイライトフラッシュ撮影ボタン付き被写体の明るさに応じて自動的に切換るAUTO-FLASH装備のインスタマチックカメラ (インスタマチックとは、イーストマン・コダックが企画したフィルムの規格。)

■型式:126判(注)スプリングドライブによるフィルム自動巻上げ、オートフラッシュ自動切替えインスタマチックカメラ   (注)126フィルムは1963年に誕生。フィルムの幅は35ミリで26×26ミリの画面サイズ。何枚写真を写したかがわかる数字が書かれた紙がいっしょにカートリッジに入っている。フィルム室が2つあるので「巻戻し」をしなくてよいほか、カメラへのセットがかんたんにできる。  
■発売日1969年(S44)7月
■レンズロッコール F2.8 38mm  構成:3群4枚  タイプ:テッサー  写角:57°
■絞り羽根:2枚
■絞り目盛:なし(但し絞り範囲は2.8〜22)   
■シャッター1枚ブレードセット式
■露出時間:オート時=1/90 or 1/45、フラッシュ時=1/45
■露出制御:Cdsメーター内蔵
■受光方式:反射光式
■連動範囲:EV8.5〜16
■フィルム感度域:ASA64〜80、160〜200
■ストロボ:デイライトフラッシュ撮影釦付  フラッシュキューブ内蔵
■ファインダー形式:逆ガリレオ式  倍率:0.55
■ブライトフレーム:採光式パララックス匡正マーク付
■距離計連動方式:測距レンズ回転式
■露出警告装置:ファインダー内、外警告ランプ点滅
■ピント方式:一眼二重像合致式
■繰出形式:前玉回転式
■最短撮影距離:1m(3.3ft)  
■フィルム送り巻上げ形式:スプリングによる自動巻上形式 二重露出不時露光防止装置付
■巻取速度:1秒間/1コマ
■カウンター形式:フィルム紙読取順算式(裏蓋窓)
■画面サイズ:28.5×28.5mm
■使用フィルム:専用カートリッジ(コダパック126 12〜20枚撮り)
■フィルム装填:裏蓋蝶番開閉オートロック式 
■露出制御用電源:水銀電池、ナショナルH-D型 1個
■フラッシュキューブ電源:PX-825 2個
■焦点調節: 一眼二重像合致式  
■ サイズ:125×78×59mm
■質量: 520g  
■価格 15,000円

かつて126判フィルムは、本家コダックの他、フジ、さくら、あるいはアグファ製なども国内で入手できたが、残念ながらこれらはすでに生産中止となり、最後まで生産が続いていたイタリアのフェラニア社でも、2007年でその生産が終了した模様である。したがって、現在は以下の手段しかない。  
①製造は終了したが、まだアメリカに在庫のあるフェラニア社のフィルム  
②手作業で詰め替えされたフィルム  
コダックなどのデッドストックフィルム(相当古いことを覚悟する必要あり)

このなかで、②の詰め替えフィルムは過去は銀座レモン社などで注文はできたが、現在の入荷状況は不明、③のデッドストックフィルムも探すのが大変だし、当然使用期限は切れている。となると、やはり①のフェラニアの在庫品フィルムを入手するのが一番お勧めである。しかし残念ながら日本には代理店も販売店もない。

フィルムは裏紙付きフィルムを使用し、右側にある大型のノブ(スプリング)を事前に廻しておけば、あとはシャッターを押せば自動で巻き上がる機構のユニークなカメラです。 本体左側にある小型ノブは距離計です。


愛する子供たち #40 ペトリ35E

★ペトリ35E★
PETRIがローライ35を意識して作った名カメラ。ペトリカメラ(Petri Camera Co. )とは、かつて存在した日本のカメラメーカー。 社名は、輸出を考慮して新約聖書の「聖ペトロ」から命名された。
1919年(大正8年)に「栗林写真工業」として設立。第二次世界大戦後は「ペトリカメラ株式会社」として多くの蛇腹カメラや一眼レフカメラを世に送り出した。一貫して「廉価・大衆路線」を貫いたメーカー 。1977年(昭和52年)倒産。
35Eはペトリのコンパクトカメラ。ハーフサイズと間違うぐらい小型サイズのカメラです。 PETRI 35Eはオート操作のため、複雑なマニュアル設定も不要で、フィルム感度を合わせて、被写体までの距離を目測ダイヤルで合わせるだけ、初心者でも簡単に操作できる。

このカメラはペトリ・カラー35(1968年発売)のプログラムAE版であるペトリ・カラー35E(1970年発売)を、中身はまったく同じまま、製造コストを下げて再発売したモデルのようです。
プログラムEEカメラ。PETRI COLOR35の沈胴レンズを固定にした機種( レンズを押すことでレンズがレンズ周りの目測ダイヤルが消えるレベルに若干収納され、シャッターをロックするロック機能付。使用時にはレンズを軽く引っ張りあげて、シャッターロックを解除する。) 完全プログラムEEでマニュアル操作はできない。GNを合わせることによりフラッシュマチックが効く。距離計は無く、距離はゾーンフォーカス(ピクトグラム)。非常にコンパクトで使いやすい。ファインダー横の小窓はバッテリーチェックを兼ねた露出計指針。軍艦部側面のボタンを押すとこの指針が動きバッテリーチェックができる。フィルム装填は裏蓋脱着式。ファインダーの横にはバッテリーチェックを兼ねた露出計がある。裏蓋は初期のオリンパス・ペンシリーズのような裏蓋全体を下に引き外す方式で、バッテリーボックスもその中にあるので、フィルムが入った状態ではバッテリー交換ができない。外見的には安っぽく見えるが、レンズはすべてガラスでボディは金属製、フィルムガイドも金属でシルバーに輝きを放っています。

このカメラの写りだが、ボケ具合に関しては決して誉められない。光源が綺麗な丸にならないので、かなりうるさい感じのボケになってしまう。しかし、絞り込んでの撮影では意外にいい写りをする。安っぽい外見と沈銅レンズが面白い楽しいカメラです。

■発売1970年(昭和45 年)3 月
■レンズ:PETRI 40mmF2.8(3群4枚) ■シャッター:ペトリプログラムシャッター(1/30秒F2.8〜1/200秒F22のプログラムAE
■ファインダー:アルバタ式ブライトフレーム ■焦点調節:直進ヘリコイド距離計連動 ■受光素子:CdS
■ ピント合わせ:目測(4点ゾーンフォーカス)
■使用フィルム:35mmフィルム
■フィルム送り:レバー巻上げ、クランク巻き戻し
■フラッシュ:なし ■電池:H-C(MR44)型水銀電池x1個(LR-44電池で代用可)
■サイズ:101.4×64.9×55.5mm
■重量:約340g
■価格:13600 円




愛する子供たち #39 オリンパスペンEES2

オリンパスペンEES2★
PEN-EESは好評ではあったが一部不満のあった後蓋、高感度フィルムへの対応、ホットシュ−の装備、自動式フィルムカウンターなどの改良をほどこしたPEN-Eシリーズの決定版となったモデル。他のPEN EEシリーズと違い、絞りリングとフィルム感度設定が独立しています。 PENシリーズは全部で1700万台が売れたと言われているが、そのうちの1000万台はEEシリーズによるものであるらしい。
当時のパンフレットに「レディコース(女性向)青春のカメラ!シャッターボタンを押すだけの簡単さ、若いレディのカメラです。」  と謳ってあるので、女性ターゲットにフォーカスした戦略機と思います。

■製造:オリンパス株式会社 東京都新宿区西新宿2-3-1
■発売時期1968年3月〜1985年
■型式:ハーフサイズレンズシャッターカメラ
■レンズ:D.Zuiko30mmF28.(テッサータイプ 3群4枚構成 )
焦点距離30mm (135フルサイズ換算 43mm相当)
■画角:約53°
■絞り:AUTO:プログラムオート(2枚羽根) フラッシュ時マニュアル
■画面サイズ:24mm×17mm (ハーフサイズ)
■焦点調節:目測 前玉回転式  0.9m〜無限
■ファインダー:アルバダ式ブライトフレーム 0.5倍
■露出計:セレン光電池、プログラムEE方式
■測光範囲:EV8〜17
■フィルム感度範囲:ASA 400〜25
■ 最短撮影距離:0.9m
■フィルム感度対応範囲:ASA25〜400
■裏蓋:蝶番式
■フィルムカウンター:自動復元、順算式
■シャッター:オリンパス製1/30.1/250秒自動切り替え(後期型1/40.1/200秒) 2枚羽根ビハインド式
■シンクロ接点:X接点 ホットシュー, シンクロ端子
■フィルター径:φ43.5mm
■フィルム巻き上げ:リア−ワインデイング式 セルフコッキング
■電源:セレン光電池
■電池:不要
■サイズ:108x66x47mm、
■重量:370g
■発売価格: 12,800円(ケース付)

EES2は1968年3月から1971年4月まで及び1973年4月から1985年12月までに、合計143万台程度が製造されました。EES2は、1971年5月から1973年3月までの21ヶ月間製造を休止していて、再度製造を再開するという不思議な歴史を持っています。

レンズシャッターなのでほとんど音がしません。「パチッ!」というよりも「チッ!」といった感じの音です。 これなら全く相手に気付かれず自然に撮影できます。それに相手に不快なおもいをさせることもありません
ピントは目測で合わせる、1m, 1.5m, 3m,∞ のゾーンフォーカス式ですスナップの場合、ちんたらとピントを合わせていたのでは決定的瞬間を逃してしまいます。なので前もってピントは合わせておいて、被写体がその距離に入ったときにシャッターを切ります。ときにはノーファインダーでも撮ります。たいてい撮る人によってよく撮る被写体までのデフォルトの距離って決まっているものです。私の場合3mにセットしておけばほとんどの場合、こと足ります
赤ベロが出ても、オートから2.8にリングを回せばマニュアルで約1/30のシャッターが切れるので、フラッシュなしの雰囲気のある絵も可能です。
雑誌などでは、このEES2がもっとも売れたと書かれてます。このEES2は誇り高き“S”の系列なのに何故かカメラ前面にそのマークが入っていません。個人的には後蓋引き下ろし式、手動カウンター、すっきりしたトップカバー(ストロボシュ−が無い)のPEN-EESの方が好みです。

10年ほど前、中古で購入。今、取り出してさわったところ、ちゃんと作動しているので、今でも撮影可能。 長い間私の散歩にお供してもらいました。





愛する子供たち #38 オリンパスペンEES

オリンパスペンEES★
 1961年に発売された「OLYMPUS-PEN EE」は,固定焦点レンズを採用してピント合わせを不要にし,さらにEE(自動露出)機構を内蔵して,だれにでも簡単に写真を写せるようになった。「PEN EE」のシャッター速度は1/60秒のみであったが,これを1/30秒と1/250秒の2段階にし,明るさに応じて自動的に切り替わるようにしたカメラが,この「PEN EES」である。これは世界ではじめてのプログラムEEカメラということになっている。適正露光が得られる範囲が広がったことと,3点ゾーンフォーカスを採用したことにより,さらにきれいに写せるようになった 。 「PEN EES」が昭和37年に発売された当時、ペンシリーズは既に35万台も普及しており、ペン、ペンS、ペンEE、ペンEES、ペンD、ペンF(1眼レフ)…と続く兄弟の4男だった 。[PEN EES]以降、プログラムEE方式カメラの全盛時代を迎えます。
■型式:ハーフサイズレンズシャッター式透視フォインダープログラムEEカメラ
■発売時期1962年(S37) 4月
■レンズ:D.Zuiko 28mm F3.5
■使用フィルム:35mmフィルム ■感度設定:ISO 10〜200
■最短撮影距離:60cm
■焦点調整:目測 3点ゾーンフォーカス(0.9m〜無限遠
■露出制御:プログラムAE
■ファインダー:アルバダ式ブライトフレーム 0.5倍
■露出計:セレン光電池、プログラムEE方式
■シャッター:オリンパス製1/30.1/250秒自動切り替え
■フィルム巻き上げ:リア−ワインデイング式
■フィルムカウンター:逆算式
■裏蓋:取り外し式。
■電源:セレン光電池
■サイズ:108x66x47mm
■重量:400g
■発売価格:11.800円

ペンの名物ともいえるのが「赤ベロ」です。 赤ベロは、撮影光量が不足して最適な撮影ができないとカメラが判断した時に、シャッターボタンに連動してファインダー内に突出し、撮影不能を知らせてくれます。赤ベロ突出時はシャッターがブロックされ、暗所での無駄な撮影を100%防ぎます。

10年ほど前、中古で購入し、しばらくの間散歩用カメラとして使用しました。
今、取り出してさわったところ、ちゃんと作動していますので、撮影可能と思う。